第1章 1

3/8
前へ
/10ページ
次へ
あの後、両頬と額にキスをされ、思いっきり頬ずりをされてから 「お誕生日おめでとう、アリアちゃん …また少し背が伸びたわね、あなたが毎日健やかに成長してくれて、母は嬉しいわ」 なんて、母性愛と慈愛の結晶のような、優しい…やさしい笑みで言われたら なんだか、むず痒くて何も言えないですよ …背に生えてるのは堕天使の翼なんですけどね !、そうそう、私の母様 第8代目魔王 セレスティア ですが 歴代の魔王の中で唯一、堕天使の血が強く出た魔王らしく、その背には漆黒の翼が生えてます だから歴代最弱なんだとか…、なんででしょう? この前理由を聞いてみたら… 「…え? 母が最弱の理由?」 少し垂れ目がちの目を、きょとんとさせて聞き返してきた 「はい、昨日歴代の魔王の肖像画を見た時に何で母様だけ翼があるか聞きましたよね? で、理由が」 「「最弱だから」」 「…って」 だんだん萎んでいく声… だって、最弱の理由なんて、聞いて良いのかわからないけど、聞かなければ教えてくれない気がしたのだ… 「 …ふふ、アリアちゃん、カワイイ眉間がギュ~ってなってるわよ」 クスクス笑いながら頭をナデナデされた …ナデナデ好きですね、母様……じゃなくてっ!
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加