戯言のカケラ 1

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戯言のカケラ 1

目覚めると、目の前には薄汚れた白い壁。いや、天井だった。 ベッドに寝ていた。 「どこだここ・・・病院?」 しばし前後の記憶がはっきりせず、思考をめぐらせる。扉が開き、若い看護師がやってきた。 私を見るなり慌てて扉の外へ駆けていった。どこかへ連絡に行ったのだろう・・・ あの様子からすると、私は割りと長い間意識を失っていたのだろうか。 そんな風に自分のことをまるで他人事のように考え、記憶をさかのぼる作業にもどった。 最後の光景は・・・集団・・・ 「あ・・・」 思い出した。××の採用試験、その体力試験だ。
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