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ローカル線に乗って祖父の病院のある隣町まで行き、その寂れた駅の構内で透明なガラスに入った日本酒を二本買った。
青いラベルには太い筆で書かれたような酒の名前がある。
その奥の透明な液体を見ていると二日酔いが蘇ってくる気がした。
朝から何も食べていないせいで胃の入り口が妙な感じで伸縮している。
小さな売店の内側で、店員のおばさんが不審な顔つきで僕を眺めている。
こんな時間に酒を買う若者が珍しかったのだろうか。
それとも、何かそれ以外の理由でもあるのだろうか。
僕もおばさんを見つめた。
顔が大きくて、化粧が厚い。
頬にクレーターのようなヘコミがいくつもあり、色の濃い口紅が塗られた唇は、細かく皮がめくれていて醜い。
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