2004年3月

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卒業式を翌日に控えていた学校は慌ただしかった。 別に卒業生達は何かをするわけではないのたが。 由衣と優馬は生徒会役員として最後の引き継ぎの為に生徒会室に来ていたのだ。 卒業式の準備等をしている生徒以外は既に一般生徒は帰宅している。 そして引き継ぎ、片付け。 前田毬音は由衣の後輩であり優馬から生徒会長を引き継いでいた。 由衣にとっては一番の信頼出来る後輩だった。 毬音も由衣の事をかなり慕っている。 そしてである。 「由衣先輩?最近かなり体調悪そうですけど大丈夫ですか?」 毬音は由衣の体調の変化に気付いていたのだ。 「ありがとう毬音、今はは確かに生理でかなり辛いけど大丈夫だよ」 実際に由衣自身も明らかに体調の異変は感じていた。 しかし誰にも言えないでいたのだ。 毬音はもちろん優馬にも。
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