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――――「にゃんにゃんともっと仲良くなれますように。 優子」
夏は物凄く暑くて嫌い。汗とかかくからもっと嫌い。だけど、だけど、何で陽菜は今走ってるんだろう。走るの嫌いじゃん、止まればいいじゃん。何で優子に早く逢うためにこんな必死になってるんだろう。
優子の家に近付くたびに大きくなる鼓動。そんな鼓動止まればいいのに、止まるどころかどんどん増すばかり。
あーあ、陽菜らしくない。
陽菜は空気を大きく大きく吸い込んだ。
そして、ため息と同時に吸い込んだ空気を吐き出した。この静かな世界に。
優子の家のインターホンの前。
中々、勇気が出せずに押せない。
あー、やっぱり陽菜らしくない。
また空気を大きく吸い込んだ。そして今度は「よしっ」という言葉と共に吐き出した。
―――――ピンポーン。
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