435人が本棚に入れています
本棚に追加
「も、もえのっ!・・・、あっあたし指原のこと・・・好きなの。よっよよかったら協力してくれない?」
それは、春の終わりと共にあたしの初恋の終わりをも意味する一言だった。
―――言えない気持ち。
りっちゃんがさっしーのことを好き。
知らなかった訳ではない。寧ろ、分かってた方だった。ただいつも逃げてただけで。
改めてちゃんと聞くと一層本当のことだと実感してあたしは悲しくなる。
―もう指原を好きになっちゃダメ―
分かってました。あなたを愛していけないと、あなたを想っていけないと。それはあたしがりっちゃんと指原の恋のキューピッドだから。いいや、違う。親友の好きな人だから。
「・・・、協力するよ。」
「ホントにぃ?ホントにホント?」
「あ、当たり前だよ。親友じゃん・・・」
さっしーみたいにどもりながら告白したりっちゃんを見てると、なぜかあたしは"協力するよ"と言っていた。ホントは協力する気なんてないのにさ。
だって、あたしも、さっしーのこと...
最初のコメントを投稿しよう!