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あたしは心の中にこの変な感情を閉じ込めた。あたしはさっしーのことを好きになっちゃ、・・・だめ。
そしてりっちゃんは、次の日早速あたしに頼み事をした。指原にこう言ってくれないか、と。
あたしは、どんな頼み事でも従わなきゃいけなかった。
もし例えそれが、りっちゃんの想いの詰まった手紙を渡すことになったとしても・・・。
それが、協力するということだから。
-1-
「指原に好きな人いるか聞いてくれない?」
1つ目の頼み事はそんな事だった。
自分で訊けばいいのに・・・なんて思ったけど、受け入れてしまったのは仕方ない。あたしは隣の席の指原に誰にも聞こえないような声で聞いてみる。
「ねぇ、ねぇ、指原。」
「へっ?は、...はははい」
こっちを向きながら慌てて返事をする指原。指原の声がでかいせいで皆の視線を浴びるあたしは呆れながらも、指原をみる。
「ちょっと、さっしー声でかい」
「あ、すすすいません...。」
あたしはちっちゃくため息を洩らして。本題に切り替えようとする。
「さっしーってさ....。」
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