デートといえば動物園

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                 「いやいや、こちらこそ。急に誘って来てくれるなんてありがたいよ」 「そうだよ、急すぎるよ~。今度からはちゃんと、事前に連絡頼みますよ?」 「了解。メアドも交換してもらったことだし、今度からはことあるごとに誘いまくるよ」 「うん、何かあっても何もなくても連絡お願いします!」 何もなくても。 本当にいいんだろうか? そりゃ、「今日は天気がいいね」くらいの内容でメールできる仲になれれば光栄だけど。 「うん、じゃあ、迷惑メールにならない程度にメールするよ」 「はい、楽しみにしてます」 こういう、「俺に気あるんじゃね?」とモテない男に思わせてしまうような発言をするから、フランちゃんはやたらと告白をされるんだろうな。 こないだ見たユッキーは例外として。 こんな風に常に明るく振る舞ってはいるけど、何かとトラブルや悩みは絶えないんじゃないだろうか。 あの時、初めて会った時みたいなことが。 「ん?どうしたの?そんなに見つめられると照れちゃうよ~」 影なんか微塵も見せない、太陽のようなこの少女のことを、俺はやっぱり気になっているらしい。 その後家に帰ってからも、翌日の朝を迎えてからも、なんとなくフランちゃんのことを考えてしまう時間があることが、その証拠だ。
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