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あれは中学三年の時だった。
僕は県外の高校に通う為に、最寄り駅の近くの家に引っ越すこになった。
当初は家も近かったなのは様とよく休日に話をしたから、案外仲が良かったのだ。
「じゃあ、もう行くね」
「うん。また会えるよね?」
「うーん……」
実際、引っ越し先の家から今の家まで大して距離はなかった。来ようとすれば来れるだった。
「多分ね。何かあったらまた来るよ。」
「うん!!じゃあ、携帯のアドレス教え」
「あ、携帯まだ持ってないんだ!!」
本当はこの時、新品を持っていたんだ。
だが、あえて言わなかった。
仲は良かったけど、もうこの人と会うのは嫌だと感じていたからだ。
そうして、彼女と僕は二度と会う事はなかった。
あんな日が訪れる時までは……
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