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しかもこの男はお袋の居ねえ所で俺に暴力を振るう始末だ。
この頃の俺は今と違って非力で、しかも相手は大の大人の男だ....それに図体のデカいこんな野郎に適うわけがなかった。
妄想の中で何度ブッ殺したかわからねえぜ。
それだけじゃねえ!!
コイツは働きもしねえでお袋の金を当てにしやがる最低なクソ野郎だ。
これだけ最低な野郎だ....いくら何でもお袋自身いい加減気づくだろうと思っていた。
だが....俺のこの思いはものの見事に崩れ去った。
お袋がこの最低なクソ野郎と一緒に出て行くなんて想像すらしていなかった。
部屋にポツリと残された俺....
辛いとか悲しいなんて感情は湧き上がらなかった。
ただただその場から動けずボーっとしていたのを今でも覚えている。
そして初めて『俺は捨てられたんだ』と悟った。
ここからだ、俺の人生が大きく変わり始めたのは―――
俺の妄想は才能だと思っている。
一瞬『何だコイツは!?』と思うかもしれねえが、本当にそう思ってるんだよ俺は。
なぜならこの世界へ入りこの仕事をし出して一度も失敗した事がナイからだ。
正直、俺の計画は360度完璧だから誰も文句の付けようがない。
俺の手を借りたい奴らは山ほどいる。
俺は自身にも才能にも自信を持っているんだ。
だが、そんな部分が気に入らないのか俺を自信過剰で傲慢な生意気野郎と罵る奴らもいる。
そいつらからすれば俺は正に『クソガキ』って所だろう。
だが俺はそんなこと気にも止めてねえ。
俺に嫉妬してやがる下らねえヤカラだ。
好き勝手言わせておけばいい。
悔しけりゃ俺を超えろ....それだけだ―――
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