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その時だ。
「ぎぃやあぁああ!!!!!!!!!」
(!!?)
校舎のほうから悲鳴が聞こえたのだ。
俺もまわりの奴も一瞬、何が起こったかと校舎の方に注目するが続いて聞こえてきたのは獣の慟哭のような凄まじい音だ。
ぎゅヴヴぉ゛お゛お゛おお!!!!!
次第にそれは校舎全体から聞こえてくる。そしてあちこちの教室の中で何かが暴れているのが見えるが何かは分からない。
全員が騒然とする中、さらに驚くべき事が起きる。後ろからも悲鳴。
皆が振り返ると“それ”が“生まれていた”。
熊ほどの大きさの獣とも虫とも違うその体からは生々しいほどに生命の躍動感があるにもかかわらず、この世のものではない矛盾を放っている。
(!!……何なん…!)
逃げろ!…逃げろ……!
俺は全身のあらゆる感覚器官が危険信号を放っているのを感じながら、それから目を放す事ができなかった。
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