光のなか

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「バカにしているのか?貴様の世界では区別する記号として名前をつけるだろう」 「何かさぁ、母ちゃん曰く俺の名前は失踪?した親父がつける予定で、つける前に消えたから名前無いんだよね」 母親から実際に言われたことを、そのまま伝える。 白い人物は少しだけ考え、槍を下げた。 「ふむ…では私が今の間だけの名を付けよう。貴様は【ネームレス】だ」 「普通に【名無し】でいいじゃん」 「何を言っている?貴様が行く異世界は貴様の世界で言う英語が基本言語の世界だ。日本語ではおかしいだろ」 「あ~そうなんだ…って、やっぱり異世界行けるの!?」 少年、改めネームレスは嬉しそうに言う。 白い人物は呆れたようにネームレスを見た。 「異世界が貴様のいた世界よりいい所とは限らないのに、呑気な奴だ。まぁ向こうなら【歪命者】の力を使うには不自然では無いだろう。むしろ役立つ」 「さっきはスルーされたけど、わいめいしゃって何?」 先程から勝手に話を進められ、何が何だかわからない。 「…貴様の能力のことだ。向こうへ行けば嫌でも分かってくる」 「今教えてくれよ」 「人に聞くな。自分で理解し扱え。異世界の知識を与えるから、早く向こうに行け。ここは貴様がまだ来るべき世界ではない」
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