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「いや…」
先輩はそう言った気がしたけど、違うとは言わなかった。
「もちろん、私も誘ってくれますよね」
先輩は溜め息をつきつつ、頷いた。
「ちょっと、タカ!」
「何よ。さとみが嫌だったら、私、先輩と二人で行くわよ」
「えー、私も行くし」
ってか、タカって神崎先輩のこと嫌いじゃなかったの? わっかんないなぁ。
でも、とりあえず二人きりにするわけにはいかないよな。色んな意味で。
「それじゃあ、今日の放課後。もちろん、先輩のおごりですよね」
さすがの先輩も呆れ顔。
「女の子だけね」
「ヤッタ♪」
「オネェは女の子じゃないからダメ」
「ちょっと、オネェ差別よ!」
と、ここで予鈴のチャイムが鳴る。
「じゃあ、放課後」
と言って別れたものの、結局カラオケは中止となった。
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