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「ね、そのお兄ちゃんって、どこ高?」
「高田中央だけど。今3年生」
「ゲ、頭良い!」
「うん、ずるがしこいとも言う。しかも、腹立つことにモテるんだよね。あんまり気が進まないけど、はしゃがないなら紹介するよ」
「…兄妹仲、いいの?」
紹介話には乗ってこないで、質問で返された。
「う~ん、どうだろ? 悪くはないと思うけど。昔からあんまり遊んでくれなかったんだよね。向こうが男の子ばっかりだったからかもだけど。怪我してこれ以上ひどくなったらどーする、ってさ。自分は無茶苦茶するくせになぁ」
なぜだか、タカは黙ってしまった。
「で、会ってみる?」
「遠慮する」
「そお。ね、二人だけだけど、カラオケ行っとく?」
「今日は止めとく」
うーん。
どことなくタカはしょんぼりというか、ぐったりみたいな、お疲れな感じ?
なぜだろう?
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