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「坂本さん、ビックリなんだけど…」
「チチチ。真・央でしょ」
「あ、うん。真央」
「よろしい」
「で、どうしたの?」
「コレを届けにきたの」
コレと言われた紙袋を覗く。
服?
出してみると、ミニスカートだった。正確にはスコートだっけ?
「借りてくれたんだ。早かったわね」
「テニス部、今試合ないからって。どうせなら練習でも使いたいでしょ?」
どうやらタカが応援団用に頼んだのは真央のツテだったらしい。
「そうね。本当ならフリフリアンダーも揃えたかったんだけど、残念ながらショートパンツで我慢なのよ。クラス全員が反対なんて、納得いかないわー!」
いやいや、当然の意見でしょう。
「早速着てみる?」
「うん。って言いたいんだけど、今、全員お出かけしてるのよ」
そう言えば、さっきから他のメンバーは見かけない。タカ一人暇そうなんだよね。大丈夫なのか?
そう言う私はタカの話し相手をしながらも、ちゃんと作業してますとも。てか、ノルマがあるからやらない訳にはいかない。
「ふ~ん。じゃ、探して見ようかな。ね、さとみちゃん付き合って」
「私?」
あっと言う間もなく、真央に教室を連れ出された。
でも、なんとなくだけど探してるような気配がしない。
そもそも、真央はうちのクラスのチアメンバーって知ってるのか?
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