交わる2つの線

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「誰かいるかな?どうする?」 「ごめんくださ~い。」 シロンが考えている隙にハヤトがテントの暖簾(のれん)上げ中を覗いていた。 「コラコラコラ!何かってにやってんの!」 「いいじゃん、いいじゃん。」 テントの前で騒いでいると中から杖をつきながら髭をたくわえた老人が出てきた。 「す、すみません。騒いでしまって---」 「かあぁぁぁ!!!」 「ゲフッ!」「いて!」 テントから出て来た老人がついていた杖で俺たちの頭を叩いてきた。 おぉぉぉ...あまりの痛みに頭を押さえしゃがみ込んだ。 「わしの眠りを妨げるのはどこのどいつじゃ!」 「いやあの...俺たち迷子(?)なんですよ。」 シロンは、頭を押さえながらも自分たちの事情を話した。 「迷子じゃと...」 老人は、眉を軽く上げた。 「えぇ、目を覚めると知らない場所にいて。」 「....」 「ここはいったいどこなんですか?」 「.....」 シロンが尋ねるも老人は、俯き黙り込んでいた。 「あの~。」 「....ぐごごおぉぉぉ!!!」 老人は、鼻提灯を膨らませ寝ていた。 「なんか、立ちながら寝てやがるぞ...」
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