お坊さん

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その日の夜。 奇妙な経験をしました。 夢にしては、手に触れる感覚がリアル過ぎて。 *********************** 周りには何もない砂場。 仲が良かった友達と 向かい合って、必死に 「棒倒し」をやってる私がいました。 友達が上手く砂をすくい 私の番。 異常な程緊張しながら砂を すくうと、 パタンっ 棒が静かに倒れました。 すると、それを合図に チリーン… 澄んだ鈴の音と シャン… シャン…… シャン……… 錫杖の音。 音の方に目を向けると 頭から血を流し ニヤニヤと笑みを浮かべたお坊さん。 手には錫杖が握られていました。 一歩一歩確実に向かってくる彼の足元は、 体中から流れだす血液で 真っ赤に染まっていました。
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