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その日の夜。
奇妙な経験をしました。
夢にしては、手に触れる感覚がリアル過ぎて。
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周りには何もない砂場。
仲が良かった友達と
向かい合って、必死に
「棒倒し」をやってる私がいました。
友達が上手く砂をすくい
私の番。
異常な程緊張しながら砂を
すくうと、
パタンっ
棒が静かに倒れました。
すると、それを合図に
チリーン…
澄んだ鈴の音と
シャン…
シャン……
シャン………
錫杖の音。
音の方に目を向けると
頭から血を流し
ニヤニヤと笑みを浮かべたお坊さん。
手には錫杖が握られていました。
一歩一歩確実に向かってくる彼の足元は、
体中から流れだす血液で
真っ赤に染まっていました。
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