開始

6/18
前へ
/117ページ
次へ
「部室こっちやから」 先輩たちは体育館側にある部室とは、かけはなれた場所に歩いて行く。 招かれ、進んで見ると、バックネット裏に来た。 遠くから大小の倉庫が三つあるのが見えて、もしやと二人は思っていた。 「うわ」 慶哉と翔汰は思わず声が出た。 予想は当たっていた。 作りは、ただの倉庫で大型の車用のガレージらしい。 「ピッチングマシーンとか、バットとか物置がこっちの倉庫ね」 俊二が説明を始めたので、二人は彼らを見た。 「こっちが俺らが使っとるけん、二人はこっち使ってくれ」 見た目は同じような倉庫を俊二は指さした。 「鍵は体育館の横にある教官室に持って行って。頼むな」 「……はい」 愕然とした二人には妙な返事しかできなかった。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加