開始

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「沖田、井上、よぅ見とけ。西高の七不思議の一つやで?」 俊二は慣れたように説明する。 その瞳は面白い光景が浮かんでいるようだった。 大きなざわめきが体育館の方から聞こえた。 その集団は運動場の間で止まった。 見れば、男子二人。 それを取り囲むように周りに女子の取り巻きが幾人もいる。 まるで、芸能人を取り囲む報道陣のようだ。 男子の一人が何か言い、その集団は解散して行った。 散って行った後は、いつもの放課後と同じく部活の準備や下校風景となる。 男子二人はバックネットへとさくさく進んで来た。
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