開始

9/18
前へ
/117ページ
次へ
「通称“お通り”って言うんや」 俊二が言った。 「毎週月曜に、ああやって女子が集まって、人気のある男子に差し入れとか、告白もか? とにかく色々するんや」 「そんなの、ありですか?」 「そうだよなー。毎年文化祭で人気投票があるんよ」 どうりで西高は、文化祭が人気で他校からも人が集まるわけだ。 翔汰は改めて感じた。 「珍しいやろ? なんか伝統になってるらしい。あの二人は、去年同率一位の王子やな」 「西高七不思議だよな~」 啓太と俊二は頷きながら、そんな事を言っていた。 徐々にこちらに近づいてくる少年たち。 ふと男子生徒の一人の顔に翔汰と慶哉は見覚えがあった。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加