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「おはようございます。」
「社長、おはようございます」
スーツに着替えて歩くミキはさっきとは全くの別人みたい。
ポケットに手をいれて歩くミキはかっこよくて、横から見る顔もすごくかっこいい。
ミキが歩く周りには4人のボディーガードがついていて、最初の頃はミキと歩くのが恥ずかしかった。
なのにミキは平気で私の肩を抱くし、手を繋いだりもする。
恥ずかしいって言ってるのに。
…だけど
朝、ミキが右目だけにコンタクトを入れるのを見ると何も言えなくなる。
「気休めに入れてるだけ。」
って笑ったミキ。
すごく胸が痛くて、それを気づかれないように頬にキスをした。
誤魔化してる。
それは分かってるんだけど。
「あ、夕緋、今日の夕食、久しぶりにどこか2人で行こうか」
「え?時間あるの?遅刻したから仕事たまってるんじゃない?」
少し意地悪に言ってみたらミキは笑って私の頭をつついた。
「大丈夫、すぐ終わらせるから」
仕事終わったら社長室で待ってて、と言い残して自分はどこかへ歩いて行った。
隣にいる秘書に書類を手渡されて読んでる。
曲がり角を曲がったミキの姿が見えなくなり、私は自分のデスクに行った。
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