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温かい太陽の日差しを全身に浴びながら、目を瞑る。
―至福の刻。
わたしは一日の中で一番この時間が好きだ。
たまにその至福の刻を壊しにくる奴もいるが。
「美鈴見て見て!」
茶髪でショート、丸眼鏡をかけた女子がわたしの名を呼びながら駆け寄ってきた。
「どうしたの?明日香。」
「魔術セットォォォ」
ばっ。
とわたしの机の上に並べたものは全部魔術グッズだった。
わたしはそれを見て飽き飽きとする。
「魔術なんてこの世の中に無いわよ?」
「この世の中には無いんでしょ?じゃあ異世界にはあるのねっ」
そう瞳をキラキラさせながら話す明日香を見て小さな溜息をつくわたし。
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