12人が本棚に入れています
本棚に追加
「きれいに食べれたぁ。あれ?先生遅いね」
「愛美さん、黒板見てごらん?」
さん付けなんて珍しい…。
はて?……と思いながら、視線を黒板に送る。
そこには衝撃的な二文字が刻まれていた。
あの時、美稀が告げていた言葉を聞き流していなかったら。
今朝、担任の忠告を真面目に聞いていたら。
私はメロンパンを喉につまらせていなかっただろう。
黒板には大きく書かれた"自習"の二文字。
それを見て硬直する私。
私を見て爆笑する美稀。
そしてやけに騒がしい教室。
私は、全身から一日分の集中力が抜けていくのが分かった。
先生、ごめんなさい。
やる気が失せてしまった生徒は、向かわなければならぬ場所が存在します。
最初のコメントを投稿しよう!