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たった一瞬だけど、これから生きていく長い人生のほんの数分間かもしれないど、
私は未来を早く見たい子どもの様に、体が勝手に動いていた。
目指すは中庭だ。
「……っ」
階段を素早く一段ずつ飛ばして降りた。
あとは次の角を右に曲がれば、…中庭に着くはずだ。
スカイブルーの色をした扉が見えた。
ここが中庭に繋ぐ唯一の扉だ。
「ふぅー…はぁー…」
息を整えてから、震える手を抑えドアノブを回した。
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