産まれた私

2/2

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
私は朝、鳥の声と共に起きる。そして回りを見渡す。 それはまるで何かわからない者に警戒しているかのように。 それもそのはず彼の容姿は三メートルもある体に顔には数多くの縫いあとがある。 その容姿のせいで彼は人々から怪物と言われ続けた。 それならまだ彼は我慢できる。何故ならそれでも街で暮らせていけるからだ。 しかし、彼には名前がない。 名前がないゆえに街には暮らせずに回りからは怪物と言われる。そして回りから石を投げられたり酷いときには刃物で刺されそうになる。だから彼は街の外れの森で暮らしている。 だがそんな彼にも友人と言える人がいる。 タ、タ、タ 徐々に近づいてくる足音。 足音から察するにこの足音は走っているのだろう。 「カイちゃん今日も来たよ」 足音の音源の人は男の子だったようだ。 彼は短い髪にクリクリの目をしていてまだ幼い容姿だった。怪物の友人は子供のようだ。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加