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  父は人々の安寧を願っていた. 何者にも脅かされる事無く、人間らしく自由に… 生きる幸せは、全ての人々にあると父は力説していたのを今でも覚えている。 私はそんな父が大好きであったし、民からも愛されていた。 しかし、それを快く思っていない人間もいた。 父を嫌っていたのはそれ程多くの人間ではなかったが、私達より何倍もの権力を有している彼等は父を辺境の地へ放りこむなんて簡単な事であった。       父は、遠い遠い遥か彼方の地へ左遷された。  
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