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刹那、ストレイドは自機に軽い衝撃を味わった。
レーダー確認、メインカメラにて敵MT5機を視認。
無骨な装甲板を取り付けただけの二脚のカカシ。
その砲身が一斉に火を噴く。
ストレイドはサイドブースターの出力を上げ、それを回避。
ラインアークの主要道路へと着陸する。
敵MTまでの距離は1200mほど、まだ射程圏内ではない。
メインブースターの出力を上げ、敵MTの砲弾を避け、またはPAを使って受け止める。
PAに触れた砲弾は、その威力を激しく減衰させながら機体にぶつかり、砕け散る。
距離600m。
FCSがMTを捕捉した。
ストレイドは左手に構えたHITMANを構え、引き金を引く。
マシンガンであるそれは、細かな弾丸を速射し、MTを蜂の巣にする。
まずは一機。
飛びもせず、瞬間加速も行わず、MT5機は全滅した。
『気を抜くなよ。3時方向にMTとノーマルを確認した』
「了解」
この階層の一つ上の道路に敵影を発見する。
緊急出動(スクランブル)で出撃したためか、部隊数は多くない。
前衛のMTをHITMANで蹴散らし、ノーマルにマシンガンの雨を浴びせる。
だが、流石にMTのように簡単な装甲ではない。
マシンガンをばら撒くだけでは非効率的だった。
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