その名はストレイド

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カラード 企業連管轄下のリンクス管理機構。 リンクス戦争後、各企業が全てのリンクスの占有権を放棄し、共同管理する方針を取ったために生まれた組織。しかし現在では企業連が形骸化していることもあり、企業の意を受けたミッション仲介ブローカーの溜まり場と化し、カラードランクの管理とオーダーマッチ主催以上の活動は行われていない。このため、実質的に企業専属となるリンクスや、カラードに所属しないリンクス「イレギュラー」も存在している。 男が操る機体はノーマルと呼ばれる旧世代の代物だ。 ノーマルとネクストには圧倒的な差があり、国家解体戦争では多くのノーマル乗り「烏(レイヴン)」が山猫(リンクス)に狩られ、壮絶な死を遂げたという。 「そのことについては心配ない」 セレンは断言した。 だがコロニーの人間にとって、ネクスト用のパーツを買い集めるという事は至難の業だった。 国家解体戦争以降、ネクストの運用によって生じるコジマ汚染によって大地は枯れ、一部の裕福な人間だけがクレイドルを駆って空に清浄な世界を見出だしている。 当然、地上に取り残された人間は貧民であり、金などあろうはずもなかった。 「カラードに所属するにあたって、支援企業を決める必要がある」 セレンは続けた。
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