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目を開けると真っ暗だった。夜の闇なのか、失明したのかは判らない。
私は、東郷の死体に近づき、彼のポケットから手探りで携帯を取り出した。
「もしもし」
懐かしい女の声がした。
「もしもし・・・・・・先生?」
「東郷は死んだよ。私も死ぬだろう。だが私の勝ちだ」
「あなた・・・・・・!・・・・・・そう。じゃあ保険金は全て私が貰えるのね。私の勝ちよ」
私は再びけいれんをおこした。意識が遠退いて、真の闇が訪れた。
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