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俺はまず、門の隣にあるインターホンを押した。 中に入らないことには何も始まらないしね。 飛び越える事も出来たけど、あえてそれはしなかった。 そんな事をすれば、3年前の彼のした行動と一緒になってしまう。 俺にとってこの世で一番憎い存在。 彼と行動パターンが同じだなんて絶対嫌だ。 『ーー…はい、どちら様でしょう?』 考え事をしていた俺は突然聞こえた男性の声にビクッと体を震わせる。 …なんだ。インターホンか。脅かさないでよ。 「…えぇと、本日転校して来ることになってた久遠遥ですけど…門、開けてもらえませんか?」 落ち着いた声で言う。 『あ―転校生の…お待ちくださいね。』 男性がそう言うと、すぐに門が開いた。 ていうか今日転校生来るって分かってたんなら門くらい開けといてよ。 それから門を通り抜けた俺はまず辺りを見渡す。 いや、道が分からないとかじゃないよ? 学園内の造りなら大体分かってるし。 そうじゃなくて…… 案内役とか居ないの? .
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