起動せんし蛇菜

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「健斗?今すぐ私の家に来て。いつもの所にいるから」 それだけを言い残して彼女は電話を切った。唐突な単文に俺は用件を伝えきれなかった事を悔やみ出す。理由は一つ、宿題を見せてもらう約束をしていない事だ。まあ貢ぎ物を渡せば助けてくれるとは思うが。 とりあえず俺はマヤの下へ向かうために重い腰を上げた。一体マヤは何を見せたいのだろうか。彼女は機械をいじくってゲテモノを作る度に誇らしげに自慢して見せた。今回も間違いなくそのパターン。玄関からドアを開き夏の光を身に浴びて歩き出した俺には呆れしか生まれない。それも全て宿題の為だ。でなきゃ家から暑い中出るはずがない。
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