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軽い足取りもお隣さんだから束の間と言える。そこは如月家の自宅だ。門を開け、離れのプレハブ小屋へと駆け寄った。ふと目にするとプレハブ小屋のドアの前に誰かが仁王立ちして俺を待ちかまえている。ツインテールの髪に不似合いな水着のツナギ。片手には何故か片時も離さないスパナ。そう、マヤだ。
彼女は髪を揺らしながら俺に視線を向けて口を開いた。
「なんかすごいの出来ちゃった」
「どうせまたガラクタでしょ?この前なんか卵の殻を割る機会を見せびらかしたばかりだしさ」
「あれは失敗。でも今回は大丈夫なんだ。何故なら協力者もいるからよ。さあ健斗、このドアの向こうにある私の発明品を刮目しなさい」
マヤはそれの言葉と共にドアから離れた。誘う如くドアは俺に威圧感を与えるが皆無と言うべきか?そもそも俺は宿題が見たいだけのだめ人間だしさ。
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