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「見たことのないやつだが、とにかく仕留めてみるか」
祖父はわたしに耳を塞ぐよう合図すると、すばやく猟銃を構え発砲しました。
生き物は岩の向こうに倒れこみ、祖父も手ごたえを感じていたようです。
これは仕留めたと思った瞬間、茂みがガサガサと揺れ、取り逃がしたことが解りました。
追いかけた犬達もそれほど経たずに戻ってきてしまい、申し訳なさそうにしていました。
あの生き物がいた辺りに行くと、
まだ食べられていなかったヤマメが数匹、岩の上に残っていました。
「今夜のおかずだな」
祖父は魚を集めて喜んでいました。
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