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何はさておき、まずは部屋へ案内される。
通されたのは八畳ほどのわりと広い部屋。
開かれた窓の外には新緑が鮮やかに広がっている。
ああ、いい眺めだ。
・・・付属品がなきゃな。
「ごゆるりと過ごしておくりやす」
案内係はそういうと部屋を出て行った。
あれ?
あたしの頭に疑問符が浮かぶ。
同時に嫌な予感。
「あたしの部屋は?」
「ああ、そうそう」
晋作はおもむろにふすまを開けた。
ふすまの向こうに、同じような部屋が広がる。
あ、良かった。
別の部屋なんだ。
あたしがほっとしたのも束の間。
「俺とつばめはこっちだ」
超笑顔の晋作。
あたしはその顔面に、
「寝言は寝てから言えッ!!」
とりあえず右ストレート。
晋作は鼻血を撒き散らし、隣の部屋に吹っ飛ぶ。
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