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―(これは危険ですね…)
アースは、花びらが散る直前に危険を察知した。
アースが危険を察知したのと花びらが散るまでの時間。
その間、0.6秒。
アースはとっさに水で防御膜を張った。
しかし、氷の花びらは防御膜の上からアースを切り裂いていく。
花びらが全て散ったとき、アースは膝から崩れ落ちた。
アースの体には無数の切り傷がつき、そこから血が流れ出していた。
「痛…いなぁ…。
私の体に、傷を…つけないでください」
「頑丈だな。
防御膜がなかったら、お前今頃ただの肉片だよ。
さて、とどめを…」
―ドシュッ!!
フリーズの体を、何か細長い物がとてつもない速さで貫通した。
それとともに、貫通した場所からは血が吹き出す。
フリーズは前屈みになりながら、その部分を両手で抑えている。
「う…只の…水のくせに…」
「水を…なめないでください。
今みたいに、水を細くして勢いを強めれば…人間の体を突き破るなんて造作もない、のよ」
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