記憶

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いつもの道。 何ら代わり映えしないいつもの風景。 だけど、今は不安を拭えない。 これが俺の勘違いでなければ…… 止まる。 信号は赤…。 その刹那、考える。 分かっているなら……変えればいい。 俺は携帯を取りだし、時間を確認。 そして俺は振り返った。 後ろには……いた。 俺の背中を押した黒い男。 男は眼を見開き、そして……薄く笑った。 男は背を向けて去っていった。 微かに口が動いていたが、何を言っていたのかまでは聞こえなかった。 俺は……助かったのだ。
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