封筒

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仕事にも身が入らなかった。 仕事と言ってもバイトだが、定職を探しながらのつなぎの仕事。 しかし、朝の事を考えると、自然に手が止まっていた。 「どうした?ボーッとしてるとどやされるぜ」 同僚に肩を叩かれて意識を戻された。 「あ…ああ。悪い、誠一…早く終わらせるか」 「自分のノルマは自分でこなせよ。手伝わねえからな」 同い年のバイト仲間の誠一はやたら人懐っこい男で、今のバイトでも一番に仲良くなった。 やはり朝の出来事は頭から離れなかったが、今は仕事に集中することにした。
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