リセット

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「……ん?」 目の前には仁が座っている。 俺も目の前に座っている。 だが…何かおかしい。 俺は床にしゃがみこんでいたはず…。 「……どうした?」 「え?い、いや」 仁は立ち上がり、カウンターに置いてある飲みかけのコーヒーを持った。 「お、おい!」 仁に駆け寄り、コーヒーを取り上げた。 「何だ?私が何かしたのか?」 「ふざけるな!このコーヒー溢すつも…」 言葉が詰まる。 カーペットにコーヒーの染みはない。 つまりコーヒーは溢していない。 だが、俺は知っている。 仁がコーヒーを溢すという事を。 「これが『リセット』。お前に授ける能力だ」
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