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「…勿論。代償も無く、この能力は使えない」
仁は契約書の一文を指差した。
そこには注意事項とおぼしき文面が並んでいた。
『リセットの行使者が回帰出来る最大時間は、能力の干渉を受けた前後に限る』
『行使者がリセットを望んだ場合のみに能力は発現する』
『リセットを発現させる場合、代償として心を使う』
「心を…使う?」
「そう。心だ」
心を使うという…曖昧と言うよりは、意味のわからない一文。
「なぁ…心を使うって…何だ?」
「そのままの意味だ。この能力は心を使ってのみ発現される」
その答えには釈然とはしない。
だが、その代償を払う程の価値があるのか…。
俺は……
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