リセット

神の領域

多忙な日々を過ごすうちに、俺は段々とリセットを忘れていった。

そのまま忘れていたら、俺は幸せだったんだろうか？

その日、家路に着きながらも気分はモヤモヤしていた。

何度も溜め息を吐き、リビングのソファに寝転んだ。

「…どうなるかな」

バイト中にヘマをしてしまった。
事務所の書類を適当にまとめ、古い書類を全て捨てたのだが、その中に現在の取引先の書類も混ざっていたらしい。

少し確かめれば済む話だったが…手間を省いてしまった。

店長には絞られ、誠一には苦笑いされた。

「クビ…かなぁ」

そう考えると何もやる気が起きず、天井をただ見つめるばかり。