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Jが開始を宣言してからどのくらい経っただろうか
人々はほとんどが外に出ていき数人しか残っていない
「いい加減立ちなや」
北條さんが俺に声をかける
「あっすいません」
俺はふらふらと立ち上がる
「とんでもないゲームに巻き込まれてしもうたな」
「…そうですね」
俺は普通の大学生だったのに
今は殺すか殺されるかの世界にいる
俺はスペードの3
ダイヤ、クローバー、ハートの3を殺さなければジョーカーに殺される
殺す相手はこのホールの中にいるかもしれない
そう思うと誰も信じれなくなり
孤独感で押し潰されそうになる
「俺は生き残るで」
ふいに北條さんがそう言う
「えっ?」
「俺は生き残るで
こんなとこで死んでたまるか」
北條さんの眼は覚悟を決めた眼だった
本気で殺す気なんだ
俺もいつまでもふらふらしてるわけにはいかない
ゲームはもう始まったんだ
「俺も生き残ります
俺も絶対に死にません」
正直、人を殺すとかそんなことを決めた訳じゃない
ただ死にたくなかった
「そうか!
…なら祐司
俺と協力せんか?」
「協力?」
「これや」
北條さんが携帯を見せる
そこにはチーム登録についてと書いてあった
「これなんです?」
「さっき届いた詳しいルールについてのメールにあったんや
祐司にも届いてるはずやで」
北條さんの顔はなぜかドヤ顔だ
俺も自分の携帯を開き確認する
ーーーーーーーーーーーーーー
ーチーム登録についてー
プレイヤーはチームを組むことができる
チームを組むとメンバーのトランプは全員に通知される
登録方法はディーラーにチームの申請をすれば完了である
※チーム登録条件
・メンバーが3人以上であること
・同じ数字のプレイヤーがいないこと
ーーーーーーーーーーーーーー
「なるほど、でも北條さん
3人以上ってなってますけど?」
「それは大丈夫や
いま、スカウトしてくるちょいと着いてきな祐司」
そう言い北條さんは歩き出した
「スカウトってどこいくんですか?
ちょっと北條さん!」
北條さんはある人物の前で足を止めた
その人は壁に寄りかかって座り
頭にはフードを深く被っていて顔は見えない
「あんた、ロビンフットやろ?」
声をかけられた人物はゆっくりと顔をあげた
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