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◇◇◇◇
目が覚めるとそこは見知った天井ではあるものの多分、この時間に見てはいけないような天井であった。
学校……それは天井の模様のパターンで分かった。
けれど、学校ならば硬い床なはずなのに何故かやわらかい。
少し顔を上げて見ると理由がわかり、赤面してしまう。
「なっ! 霜月っ!」
慌てて体を起こす。
ちょっと待て……状況が読めない。
なんで俺が霜月に膝枕をされているんだ。
しかも、窓ガラスが一枚割れた月明かりの差し込む教室で。
「ふぁっ! 目覚めましたか、私も少しウトウトしていたので」
いやいやいやいやいやいや…………ウトウトとかって。
それより、なんで夜の教室に俺と霜月の二人がいるんだ?
記憶の断片を探ってみると、携帯電話を教室に忘れた、悲鳴、三十分後にバスの最終。
「へ? 三十分後?」
携帯電話を取りに教室に来てなんやかんやがあって眠ってしまったって……。
慌てて教室にある壁掛け時計を見てみると時刻は十時。
終わった……。
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