4人が本棚に入れています
本棚に追加
◇◇◇◇
「はぁ……」
なんてドジなことをしてしまったんだろう。
学校に携帯電話を忘れてしまうなんて。
しかもそれに気づくのが友人達と学校帰りに遊びに行ったカラオケで五時間も熱唱した後だという自分の馬鹿さ加減にも飽きれる。
時刻は八時過ぎ。
とりあえず一人ぐらいは先生方がいるだろうという希望的観測で来てみたのはいいが。
「なんでこんな夜の学校は不気味なんだろうな……」
多分それは都市伝説などで題材にされたせいによる先入観によるものだってのはわかるんだけど……。
「なんか出そうだな……」
幸い、まだ校舎に明かりが灯っているとこがあるので誰か残っているのだろう。
裏門も閉まってはいない。
まぁこんな時間だしさっさと携帯電話を取ってきて帰ろう。
さっき確認したところ、駅に向かうバスは後三十分で最終だ。
さらに駅から電車で自宅まで三十分かかる。
それに、
「……寒いっ!」
時期は二月が始まったばかり、特に今日は雪が降るとの予報も出ている。
「こういう時はコタツでみかんだよなぁ……」
最初のコメントを投稿しよう!