0人が本棚に入れています
本棚に追加
病院の待合室
耳鼻科の待合席に一人のお婆ちゃんが座っていました。
看護師が診察室の扉を開き、名前を呼び上げた。
『山崎さ~ん、中へどうぞ』
しかし、お婆ちゃんは動かない
どう見ても一人しかいないけど、山崎さんは別の人なのだろうか
また診察室の扉が開き看護師が今度は大きな声で
『や・ま・ざ・き・さんっ!中へお入り下さい』
明らかに、そのお婆ちゃんを見て言っている。
『(あぁ…そりゃそうだ!耳鼻科だもんなぁ。耳が良ければ耳鼻科に来るわけがない)』
そう思っていると、
また診察室の扉が開き、看護師が
『もぉ、しょうがないなぁ』
みたいな顔をして、お婆ちゃんのそばまで歩み寄り、肩をポンポンとしながら
『や・ま・ざ・き・さん🎵』
と声をかけた瞬間、
お婆ちゃんは、その手を払いのけ
『やまさきじゃーっ‼』
聞こえていたんだね…。
最初のコメントを投稿しよう!