プロローグ

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「よーしっ!今日はココまで!」 その声と共に退屈で仕方のない講義がやっと終わりを告げる 俺は何も書き込んでいないノートとペンケースをくたびれた黒いリュックに詰め込み そのまま誰とも会話することなく講義のあった部屋を出る 少し歩くと講義のあった北校舎と南校舎を繋ぐ連絡通路に辿り着き 端から端まで並ぶ窓から冬の日差しが差し込むなか、それを避けるようにうつむきながら南校舎に向けて足早に歩いた 南校舎には研究施設やサークル活動用の部屋がいくつも並んでおり その中央には学生用の食堂や売店などがあるので、ココ(南校舎)はいつも学生で賑やかだ そんな「リア充」な学生で溢れている場所の雰囲気が苦手な俺は 売店で「焼きそばパン」と「コーヒー牛乳」をいつものように手際よく買って南校舎の奥へと足早に進む
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