出会い

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「こんにちはー! 見学に来ました!」 由良の声に振り向いたのは一人の男子の先輩だった。 少し長い髪を後ろで小さく結んでいる、背の高い人だ。 しかも・・・・・・ イケメン・・・・! 「おっ! 見学?」 軽い足取りで私たちの前に来る先輩。 『よろしくお願いします!』 深々と頭を下げた。 顔をあげると、その先輩はニコニコして私たちを見ていた。 「うん、こちらこそ! 俺は、二年の中川淕。」 その笑顔は、とても明るかった。 なんか・・・・・ 元気を超越してる感じ。 後ろを見ると、中川先輩のファンらしき女の人たちでいっぱいだ。 でも、 中川先輩以外の名前を読んでいる人もいる。 まだイケメン先輩がいるらしい・・・。 「君たちの名前は?」 私が名前を言う前に由良が声を出した。 「さっ櫻井由良です!」 大きな声で言う由良。 中川先輩はびっくりしていたが、ニッコリ笑って由良の頭を優しく撫でた。 「よろしくね・・・。」 「はっ、ははははいっ!」 顔を真っ赤にしている。 中川先輩は、そんな由良を見つめた後、私に顔を向けた。 「君は?」 「春野日和です。よろしくお願いします!」 中川先輩は『うん』と頷いてから、私たち両方の顔を見た。
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