ギブ・ミー・カフェイン

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「え?」 凛は雅人の驚いた表情を見る。 そして、座ったままの低い位置から上目遣いではにかんで、少し照れ臭そうにしながらも、本心からの言葉。 「めちゃくちゃなコトバだったけどさ、あたしを思う気持ち、伝わってきたよ。今まで誰から言われたことよりも。…………だから…………ありがとな」 その純粋な笑顔に、雅人は思わずドキッとした。 「? どしたよ雅人?」 「い、いや……」 いつものように素直に喜べばいいのに、何故か意識しすぎてできない。 (そうだよな……やっぱこいつ『女の子』だよなぁ) 好きといい続けてる相手なのではあるが、いつもは悪友的付き合いをしているため、そう素直な態度をとられると普段とのギャップに雅人は凛を異性であることを再確認する。 雅人が顔を横に向けて首筋を掻いていると、凛が今度は小悪魔的な笑みを向けてきた。 「ははーん、さてはあたしの美貌に見惚れたか?」 これでもかつては告白が絶えない美少女として凛にもそれなりのプライドがあり、ほんの照れ隠し的な冗談で言ったつもりであった。 そして雅人のことだからまたセクハラじみた切り返しでもしてくるだろうと思っていた。 しかし。 「あ……それは……その……まあ、そう、だな……」 「……」 顔を赤くしてのその予想外のリアクションに、凛は自分から振っておいて慌てふためくことになった。 「いや待て待て待て! そういうリアルな返し止めて!? 調子狂う!」 「そ、そうだよな、アハハ……」 そう言ってぎこちなく後頭部を掻く雅人。
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