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じわじわと寿命が削られていっているのを感じとったとき。
部屋の扉が開かれ、廊下から漏れる淡い光が雅人を照らす。
救いを求めるように光源の方へゆっくりと目を向けると、扉を開けた主に後光を見た。
「うみゅぅ……みんなおにーちゃんのへやにいたんですかぁ」
ゆらゆらふらふらした様子で立っているのは、袖の余る水玉模様のパジャマを着て、眠そうに目をこする陽菜だった。
その神々しい御姿に雅人、号泣。
「陽菜ちゃんマジ天使ぃぃぃっ!!」
感涙。
もろ手を上げて、ただ、さめざめと涙を流した。
「ああ……すげぇ……すげぇよ……パジャマ服の天使なんていたんだね……」
「ふぇ? みなさんどうしたですか?」
陽菜は首を傾げてぼんやり眼。
そして床に正座している雅人と、その雅人を蔑むような目つき見るイブキと凛を見て、なんとなく状況を察した。
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