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「目が醒めましたか?」
ユフィは前屈みになって、細長い指で雅人の頬をそっと撫でる。
「ふひゃっ?」
撫でられた部分がじんわりと熱を帯びて、撫でられていない部分は鳥肌が立つ。
「うふふ……。雅人様、可愛いですね」
ユフィはニコニコと軟らかい笑顔から一転、唇の端を吊り上げて蠱惑的な笑みを見せた。
「ねぇ、雅人様?雅人様のして欲しいこと、して差し上げてもよろしいのですよ?」
「して欲しいこと……?」
雅人が思わず生唾を飲み込む。
と、
やや乱暴なノックの音の後、ドアが開かれる。
「入るぞー」
「失礼します」
「お兄ちゃん、起きてるー?」
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