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「あっははははははっ!」
雅人が愉快そうに笑う。
「人の失敗を笑わないで下さい!」
「いや、ゴメン、イブキさんが、あまりに可愛いかったもんでさ」
「え、あ、そうですか・・・・・」
叫んだ勢いのまま、耳まで赤くなった。
「失敗したことがいいんじゃなくて、いつもと違う一面が見れて、嬉しいってこと」
「……そういうことでしたら、構いませんけど」
雅人は机の上の携帯ゲーム機を取ってから、目が泳ぐイブキの肩をぽんと叩いてやんわりとした顔を向けた。
「いつも掃除ありがとう、イブキさん。ここはお願いしますね。俺は先に凛の部屋に行ってます」
言われた瞬間、イブキの焦点が合い、目に力が宿る。
「はい。お任せください」
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